“At the Blue Note” (Jun.1994) Keith Jarrett
Keith Jarrett (piano)
Gary Peacock (bass) Jack DeJohnette (drums)
Keith Jarrett / Jack DeJohnette / Gary Peacock
Ecm Records
2000-09-12
Keith Jarrett Standars、1994年、ライブハウスのステージ。
三夜、全六セットの記録。
ここまで物量で攻められてしまうと、もうごちそうさまというか、参りましたというか、何と申しましょうか。
ところどころに毒気も散りばめられていますが、“At the Deer Head Inn” (Sep.1992)の流れを引き継いだようなモダンジャズに寄ったステージ。
三日間、重複する楽曲は数曲のみ、どのセットも素晴らしいジャズ。
集大成を作ろうとしていたのか、全てを記録することで、いつ訪れるかわからない次年の激烈な名演“La Scala” (Feb.1995)のような、神が降りてくる時間をとらえようとしたのか、ま、両方なのでしょう。
さておき、概ねいつものStandarsなのですが、お約束?の楽曲変化(へんげ)を取り上げてみると以下の様な感じ。
Disc1.Fri.1set:”In Your Own Sweet Way”
Disc2.Fri.2set:なし
Disc3.Sat.1set:”Autumn Leaves”, “You Don't Know What Love Is/Muezzi”
Disc4.Sat.2set:“I Fall in Love Too Easily/The Fire Within”
Disc5.Sun.1set:”On Green Dolphin Street/Joy Ride”
Disc6.Sun.2set:なし
なるほど、Disc3のみが単独リリースされたのは納得至極。
かといって金曜、日曜のセカンドセットがハズレだったわけではなく、イントロ、アウトロが少々長尺で派手だったり、その他諸々、全セットともにドキドキ感がある時間。
さらに、日曜セカンドに演奏された重々しく沈痛な”Desert Sun”が、次年の“La Scala” (Feb.1995)に繋がっていそうで何とも興味深い・・・なんてのはマニアックな見方なのでしょうねえ。
ともあれ、平和なジャズあり、疾走と浮遊の心地よさあり、強烈な高揚感あり、そして謎ありの演奏集。
さて神は舞い降りたのか?
それは個々にご判断を。
さて神は舞い降りたのか?
それは個々にご判断を。
※別のステージから。
posted by H.A.