“Tribute”(Oct.15.1989) Keith Jarrett 

Keith Jarrett (piano)
Gary Peacock (bass) Jack DeJohnette (drums)

Tribute
Keith Jarrett
Ecm Records
2000-04-11


 Keith Jarrett Standars、1989年、ケルンでのステージ。
 “Standards in Norway” (Oct.7.1989)の八日後の演奏。
 ジャズジャイアンツたちに捧げた演奏集。
 といっても先人たちの演奏に寄せるのではなく、Keith Jarrett Standarsのジャズスタンダード演奏そのもの。
 ECMレコードならではの美しい録音も含めて繊細な音ですが、もうあの“Standards, Vol.1” (Jan.1983)の冷たく深刻な空気感はありません。
 “Standards in Norway” (Oct.7.1989)では感じられた湿り気もなくなり、カラッと明るく元気いっぱい、軽快にスイングするStandars。
 そのあたりで好みは分かれてくるのかもしれません。
 もちろん切れ味は抜群。
 居並ぶ名曲がStandars流ハイテンションジャズに様変わり。
 そしてCD一枚目、二枚目ともに、締めはオリジナル曲のお祭りファンク、あるいはゴスペルチックにドカーンと盛り上がって幕。
 スタンダード曲が変化しつつ展開する形ではありませんが、この後お約束になっていくあのムード。
 あの“Standards, Vol.1”も8ビートでドカーンと盛り上がって締めていたし、さらに遡って “Death and the Flower” (Oct.1974), “Nude Ants” (May,1979)、はたまたあの“The Köln Concert” (Jan.1975)にもそんな場面がありましたか。
 なんだかんだでやっぱりKeith Jarrett。

※別のステージから。

posted by H.A.