“Somewhere Before" (Aug.1968) Keith Jarrett
Keith Jarrett (Piano)
Charlie Haden (Double Bass) Paul Motian (Drums)
Keith Jarrett、初期の人気作、トリオでのライブ録音。
同メンバーの“Life Between the Exit Signs" (May.1967)の流れを引き継いだ少し変わったジャズ。
冒頭、Bob Dylanをジャズで演奏しようなんて発想は、当時は珍しかったのでしょう。
冒頭、Bob Dylanをジャズで演奏しようなんて発想は、当時は珍しかったのでしょう。
フォーキーな色合い、American Saudadeなセンチメンタルで懐かしい空気感。
続くバラードは耽美、内省、タメた上で突っ走るロングフレーズ、あの“官能的”で美しいピアノ。
Paul Bleyと双璧、Bill Evansでは聞かれなかった、モダンジャズから一歩踏み出したようなムード。
さらに続くはOrnette Coleman的テーマからグシャグシャと崩れていくフリージャズはこの期の定番。
そしてジャズロックにルバートなスローバラード、ラグタイム・・・
後々まで続くスタイルの多くが提示され、ここで出ていないのはゴスペルチックなリフレインでドカーンと盛り上がるパターンと、クラシックに寄ったパターンぐらいでしょうか。
そしてジャズロックにルバートなスローバラード、ラグタイム・・・
後々まで続くスタイルの多くが提示され、ここで出ていないのはゴスペルチックなリフレインでドカーンと盛り上がるパターンと、クラシックに寄ったパターンぐらいでしょうか。
さまざまな色合いてんこ盛り、ギュッとコンパクトに詰め込んだ演奏集。
結果、印象がバラけてしまうのは止むを得ないのですが、そんなことは些末な話。
人気作なのもさもありなん。
posted by H.A.