“Codona” (1978) Collin Walcott, Don Cherry, Naná Vasconcelos
Collin Walcott (sitar, tabla, hammered dulcimer, kalimba, voice) Don Cherry (trumpet, wood flute, doussn' gouni, voice) Naná Vasconcelos (percussion, cuica, berimbau, voice)
誰がどう考えたらこの組み合わせが出来たのかよくわかりませんが、スタイリスト三人組。
インドなシタール、タブラ、ヨーロッパ~中近東な古楽器、キリッとしたジャズ~フリージャズあるいは無国籍な管楽器、ブラジル山奥なパーカッションとヴォイス、さらに日本的な旋律もちらほら。
全部合わせて世界一周、無国籍なのは言わずもがな、とても幻想的な音。
冒頭は日本的な音階、雅な感じの弦と笛の絡み合い。
トランペットが聞こえると現代西洋の空気が少し流れますが、その時間は決して長くなく、山奥的幻想な打楽器、笛の音とともに、どこにいるのかわからない空間に。
漂うような音の流れを作るシタールやタブラ、ビリンボウの妖しい音もさることながら、ところどころに散りばめられた、琴にも似た古楽器Dulcimerの高貴な響きと、キリッとしたトランペットの絡み合いがカッコいい。
"Colemanwonder”なんてタイトルのOrnette ColemanとStevie Wonderのメドレーがあったりするのもご愛敬。
どこかすっとぼけた感じも含めてぶっ飛んでいます。
それでいてとても心地よいのは、沈痛さや深刻さとは無縁の穏やかで懐かしい音の流れ故なのでしょう。
ナチュラルなトリップミュージックの極めつけ。
posted by H.A.