"In Performance" (1980) Oregon
Ralph Towner (Guitar, Piano, French Horn, Flugelhorn) Glen Moore (Bass, Flute, Violin, Piano) Collin Walcott (Sitar, Tabla, Timpani) Paul McCandless (Oboe, Flute, English Horn, Soprano Saxophone, Bass Clarinet)
Elektraでは洗練されたジャズフュージョンな感じが強くなった感もありましたが、本作は抽象的な楽曲がある分、フリーを含めたインプロビゼーションがたっぷりある分、硬派なイメージ。
妖しい弦と笛、パーカッションの絡み合いからスタート、ピアノが加わってもビートが定まることは無く、さまざまな楽器が絡み合う、漂うようなコレクティブインプロビゼーション、10分超。
ピアノがギターに変わりペースが定まると、木管の強烈な疾走。
さらには再びピアノに変わり、木管とともに疾走。
クラシカルで上品な感じながら、強烈なグルーヴを伴ったすさまじい演奏。
Collin Walcottがビートを作る役回りが多く、妖しさが抑えられた印象にも聞こえるかもしれません。
その分、シタールに持ち換えた楽曲はたっぷりフリーな演奏。
名曲“Waterwheel”, “Arion”といったRalph Towner諸作でも演奏される楽曲が並び、締めは同じく“Icarus”でドラマチックな高揚感。
いずれもハイテンション。
この後、バンドはRalph Towner, Collin Walcottのソロ作品を制作していた ECMへ移籍、"Oregon" (1983)を制作。
本作のテンションのままかと思いきや、その諸作は淡い色合い。
ハイテンションな1970年代、そんな時代のOregonの締めの記録。
posted by H.A.