“Violin” (1978) Oregon
Ralph Towner (Classical Guitar, 12String Guitar, Piano) Glen Moore (Bass) Collin Walcott (Tabla, Percussion, Piano) Paul McCandless (Oboe, Bass Clarinet)
Zbigniew Seifert (Violin)
無国籍フュージョンバンドOregon、1978年作、Vanguardレーベルから。
ポーランド出身のバイオリニストが全編に参加。
バイオリンは明解なフレーズを紡いでいくタイプ、強烈なグルーヴと疾走のOregonサウンドに、強い揺らぎと激情が加わります。
全体を包み込むダークな空気感、緊張感。
冒頭は15分を超える演奏。
タブラが刻む激しいビートの中、激しく絡み合いながら乱舞、疾走する木管、バイオリン、ギター。
ビートを変えつつ混沌一歩手前まで行くものの、ギリギリで踏み止まるコレクティヴインプロビゼーション。
最後まで途切れることの無い緊張感。
バラードになっても、明るく前向きな楽曲の演奏に変わっても、張り詰めたムードは変わりません。
息をつく暇もない、手に汗握るスぺクタル。
でも、あくまで上品で清廉な音。
そんな演奏が最初から最後まで。
そんな演奏が最初から最後まで。
この後メジャーレーベルElektraへ移籍。
Vanguardからの事実上の最終作は、美しく激しく妖しい音。
posted by H.A.