"All Across the City" (1989) Jim Hall

Jim Hall (Guitar)
Gil Goldstein (Keyboards) Steve La Spina (Bass) Terry Clarke (Drums)

All Across the City (Hybr)
Jim Hall Quartet
Concord Records
2003-05-20


 Jim Hall、1989年作。
 ピアノトリオを迎えたオーソドックスな編成のギターカルテット。
 “Circles” (1981)あたりと同様の艶やかで端正なジャズと、フュージョン、不思議系が交錯するアルバム。
 ブラジル曲、ジャズスタンダードにオリジナル曲が入り混じる構成。
 いかにもConcordな美しいピアノが常に聞こえている分、賑やかで華やか。
 さらに少々新しい音の使い方がたくさん。
 シンセサイザーの導入、不思議系フュージョン、アグレッシブなオリジナル曲、ぶっ飛んでいきそうな演奏、などなど。
 ギターはあの艶やかで柔らかなクリーントーン、一番美しいJim Hallさんの音が中心ながら、ときおりエフェクティングも加えつつ新しい音を探っている感じ。
 冒頭のブラジル曲はベタベタの哀愁美メロ。
 ヒタヒタと迫ってくる静かなビートを背景にして、シンセ、ピアノ、ボイスが交錯する様、幻想的な音はPat Metheny Groupのよう。
 あの“Intermodulation” (1966)に収められていた"All Across the City"の再演は、スペーシーな電子音が背景を作る幻想的な音にすっかり様変わり。
 その他、シンセがアグレッシブに疾走したり、やっぱりモダンジャズだったり。
 ジャケットはとても平和ですが、中身は少し攻めた一作。




posted by H.A.