“Alone Together” (1972) Jim Hall, Ron Carter
Jim Hall (guitar) Ron Carter (bass)
名手たちのDuo、ライブ録音。
居並ぶ有名スタンダードにオリジナル曲を少々。
ギターのコードワークのアドリブで攻めた“St. Thomas”からスタート。
とてもリラックスしたムード。
が、 “Alone Together”のメロディがベースで奏でられた後のギターソロで目が覚めます。
決して長くはないインプロビゼーションながら、静かな空間に消え入っっていくような繊細で美しいギター。
とても儚い音。
とても儚い音。
聞き流していると印象に残らないかもしれない奥ゆかしさ。
艶やかなクリーントーンのギターが紡ぐとても美しい綾。
艶やかなクリーントーンのギターが紡ぐとても美しい綾。
もののあはれ・・・、なんて言葉が頭をよぎる音。
それが気になってしまうと、他にもどこかにあるんじゃない、とギターに留意して聞くと、何のことはありません。
全編それ。
その美しさに気が付いてしまうと、何気なく奏でられたような “Prelude to a Kiss”, “Autumn Leaves”などの旋律が何か特別なモノに聞こえてきます。
オーソドックスな演奏、“Undercurrent”(1963)のような強烈なインタープレーの場面は少なく、強い音もない、地味な印象のアルバムなのでしょう。
が、繊細な美しさが病みつきになるかも、の演奏集。
posted by H.A.