“Undercurrent” (1963) Bill Evans, Jim Hall

Bill Evans (piano) Jim Hall (guitar)

アンダーカレント
ビル・エヴァンス
ユニバーサル ミュージック
2016-10-26


 稀代のカリスマたちのDuo。
 インタープレー。
 フロントの音の動きに鋭く反応するもう一人。
 速度、音量、音の流れ、空気感・・・、それらの変化に合わせて、二人が絡み合いながら一体となって動き、音が描く景色は微妙に、大胆に変わっていきます。
 そしてフロントが入れ替わるタイミングの緊張感。
 フロントへ浮上することを待ちわびていたかのような急展開。
 高い緊張の糸が緩むことはありません。
 聞き飽きたはずの“My Funny Valentine”のメロディ、コードが全く別のモノのように聞こえてきます。
 そして、”Romain”の中盤、二人がフロントに立つわずかな瞬間、その緊張感はピークに。
 二人のインプロビゼーションが絡み合い、いつその緊張が緩むのか、崩壊するのか・・・
 もちろんこの二人なので、極端に熱くはなりません。
 少し沈んだ空気感。
 静かで穏やかな分だけかえって怖い。
 さながら青く静かに燃える冷たい炎、その煌めき。
 諸々含めて、このジャケットの意味が少しだけわかったような気がします。




posted by H.A.