"Music of Another Present Era" (1972) Oregon

Ralph Towner (Classical Guitar, 12String Guitar, Harmonica, Mellophone) Glen Moore (Double Bass, Electric Bass, Piano, Violin, Flute) Paul McCandless (Oboe, English Horn, Reeds) Collin Walcott (Tabla, Piano, Sitar, Percussion, Guitar, Mridangam, Esraj)

Music of Another Present Era
Oregon
Vanguard Records
1991-11-26


 Ralph Towner率いる?無国籍フュージョンバンドOregon、1972年、初期の作品。
 妖しくエスニックなパーカッション、強いグルーヴを作るベース。
 そんなビートを背景に、美しいアコースティックギター、ピアノ、クラシカルな木管が疾走、そしてエスニックなシタールが絡み合うサウンド。
 後にECMでも制作しますが、ここではVanguardレーベルから。
 ECMの”Trios / Solos” (1972) Ralph Townerと同年の制作。
 美しいギターとピアノ、タブラが背景を作る中、木管が奏でる物悲しいメロディ。
 穏やかながら強いグルーヴ、美しく上品なギター、ピアノ、オーボエ。
 わかりやすい側のOregonの典型サウンド、が、続くは妖しいシタールとギターのインタープレー。
 と思っていたら、爽やかなギターストロークとファンクなベースが先導するフォーキーな音。
 さらには抽象的で淡い演奏のインタールードを挿みつつ、聞き慣れない音階のエスニックサウンドへ・・・
 フリーな色合い、エスニックな色合い、クラシカルな色合い、センチメンタルあるいは懐かし気なメロディ、そして激しくドラマチックな演奏が交錯します。
 いわゆるフュージョンミュージックではではあるのですが、語感には違和感あり。
 1970年初頭にして、ジャズ、フォーク、ロック、ポップスからはみ出した音楽。
 が、とてもわかりやすいくて気難しさは少々のみ。
 ジャケットは妖しく濃いアートですが、中身は少々妖しいながらも爽やかで心地よい、一歩進んだOregonなアート。




posted by H.A.