“Life Of” (2018) Steve Tibbetts
Steve Tibbetts (Guitar, Piano)
Marc Anderson (Percussion, Drums) Michelle Kinney (Cello, Pipe)
Steve Tibbetts、2018年作。
とても静かなギターミュージック。
サポートはパーカッションにチェロ、そして本人によるピアノ。
全編遠い所から聞こえてくるような幽玄な音。
強いビート、先端ロックはもとより、電子音が飛び交う場面、フォーキーなストロークの場面もありません。
揺らぎを伴いながら静かに爪弾かれるアコースティックギター。
それを中心として、さまざまな柔らかな音が複雑に絡み合う、とても繊細な音。
ピアノとパンの音の区別さえつきづらい、背景で鳴るチェロ等の音にも気づかない、ギターを含めて、音を発するもの全てが一体となったような、曖昧で幻想的な時間。
全体の質感は無国籍ですが、その繊細な音の動き、もの哀しげで同じく繊細なメロディ、奥に何歩か下がった感じ、曖昧なようでどこかしら凛とした空気感には、日本的な色合いを感じます。
さながら、侘び寂び、といった感じ。
夢と現の狭間、夢寄り。
あるいは瞑想へと誘う音。
あるいは瞑想へと誘う音。
とても心地よい時間。
たどり着いた先はとても静かで落ち着いた場所のようです。
今は。
posted by H.A.