“A Man About a Horse” (2002) Steve Tibbetts
Steve Tibbetts (Guitars, Percussion)
Marc Anderson, Marcus Wise (Percussion) Jim Anton (Bass)
Steve Tibbetts、2002年作。
“Northern Song” (1982) の静かな音ではなく、“The Fall of Us All” (1994)などのハードな混沌系。
エスニックなパーカッションとスペーシーな電子音が作る幻想的な空間。
その中を泳ぐようなアコースティックギターは、さながら儀式の静かな幕開け。
そして鳴り響き始める妖しいパーカッションと凶悪なエレキギター。
無秩序な混沌はありません。
一定のビートを伴いながら鳴り続けるパーカッションと、さまざま音の絡み合いが頭の中をかき回すような、やはり混沌。
そしてそれらが引き起こす高揚感、陶酔感。
これは危ない。
決して速いビートばかりではなく、大音量でもないことがかえって怖い。
集中して聞いてしまうと、自分がどこにいるのかわからなくなりそう。
そんな危険な香りたっぷりのトリップミュージック。
そして最後につま弾かれるアコースティックギターの響き。
さて、この危ない儀式の後に訪れるのは安らぎなのでしょうか。
それとも・・・
※1977年のアルバムから。
posted by H.A.