“Press On” (1973) David T. Walker

David T. Walker (Guitar, Vocals)
Charles Larkey (Bass) Harvey Mason (Drums, Bells, Vibraphone) Ms. Bobbye Hall (Percussion) Carole King, Jerry Peters, Joe Sample, Clarence McDonald (Keyboards) George Bohanon (Trombone, Saxophone) Oscar Brashear (Trumpet, Saxophone) Ernie Watts, Tom Scott (Saxophone, Woodwind)
Jerry Peters, Merry Clayton, Stephanie Spruill (Vocals)



 David T. Walkerの1973年作。
 ソウルジャズインスツメンタルというか、ソウルフュージョンというか、歌の無いソフトソウルというか、いずれにしても1970年代のソフトなソウル色たっぷりな音。
 弾むビートにホーンのアンサンブル。
 洗練されているような、それでいてちょっとヤクザな感じのあの時代の音。
 そんな空気感の中を泳ぐ、ナチュラルトーン、決してスムースではない、引っ掛かりながら、後ろ髪を引かれるように音を置いていくギター。
 たっぷりの余白とタメと加速、タイミングのズレ、などなどが組み合わさって、琴線をくすぐるような音の動き。
 黒々とした甘美、ってな感じ。
 そして全編に流れているさり気ない哀愁がカッコいいなあ。
 ソウル界隈の名曲にビートルズなども加わってのベタな選曲、それまたご愛敬。
 さて、胸キュン(死語!)ギターの元祖はこの人か、Eric Galeか、はたまたB.B.King御大か?
 これを時代の流れとともにもう少し洗練すると、人気作“Stuff” (1976)になるんだろうなあ・・・




posted by H.A.