“Elis” (1973) Elis Regina

Elis Regina (vocal)
Cesar Camargo Mariano (Piano, Keyboards)
Luizão Maia (Bass) Paulinho Braga (Drums) Chico Batera (Percussion)
Toninho Horta, Ari, Roberto Menescal (Guitar)
Maurílio da Silva Santos (Trumpet) Ubirajara Silva (Bandoneon)

Elis 1973
Elis Regina
Universal
2007-08-21


 Elis Regina、1973年の“Elis”。
 白地にシルエットなジャケット。
 あのシャウトが戻ってきていますが、前作の“Elis” (1972)と同じく大人数のホーン陣のサポートはなく、落ち着いたムード。
 選曲はGilberto Gil、João Boscoを三曲ずつなど、いつものトレンドを取り入れつつのブラジリアンポップス。
 が、アレンジはいろんな色合い、ティンパニーが鳴り響く大仰で重いムード、バンドネオンをフィーチャーしたタンゴな演奏もあれば、後に繋がるソウルっぽいピアノトリオが先導するグルーヴィーでスッキリした演奏もあり。
 さらには、ボサノバを刻むガットギター、クリーントーンでジャズなエレキギター(Toninho Horta!)でクールダウンなどなど、さまざまな表情の楽曲が交錯します。
 ジャズな1960年代、ソウルな1970年の入り口から変わって、夫君のCesar Camargo Marianoと共にどんな音を作っていこうか、試行の時期のようにも感じます。
 そんな過渡期な感じの一作。




posted by H.A.