『マリアンヌ』(2016)
2016年、監督ロバート・ゼメキス、出演ブラッド・ピット、マリオン・コティヤール、他。
第二次世界大戦下のサスペンス、あるいはラブストーリー。
主人公はカナダの工作員。
モロッコでの作戦で出会ったフランスの女性工作員と結婚。
ロンドンに移住、子どもも生まれ普通に暮らす中、妻に二重スパイの疑いが掛かります。
トラップを掛ける当局と、独自に調査する主人公。
さて、はたして妻は二重スパイだったのか、この家族の行く先はハッピーエンドなのか、バッドエンドなのか・・・?
・・・
シンプルでわかりやすいストーリーにも関わらず、最後まで先が読めない展開。
いくつかのパターンは想定できるものの、どこに行き着くのかわからない脚本と演出の妙。
工作員カップルのハードでクールな仕事での立ち振る舞いと、ほのぼのとした普通の家庭生活のギャップ。
その明暗を演じ切ったクールなブラッド・ピット、美しく妖しいマリオン・コティヤールのの強烈な存在感。
さらに『カサブランカ』(1942)を想い起こすモロッコの街、砂漠、当時を再現したセット、などなどの美しい映像。
時代と国際情勢に翻弄される人生の哀しさ、そのシリアスなサスペンス。
本作の設定に遠くない実話もあるようで、実は今もある話なのかもしれません。
が、本作、陰湿でも暗くもなく、どこかほのぼのした空気感。
しんみりとした温かさ・・・ってなのも妙ですが、そんな複雑な思いの残る映画。時代と国際情勢に翻弄される人生の哀しさ、そのシリアスなサスペンス。
本作の設定に遠くない実話もあるようで、実は今もある話なのかもしれません。
が、本作、陰湿でも暗くもなく、どこかほのぼのした空気感。
posted by H.A.