『LION/ライオン 〜25年目のただいま〜』(2016)
2016年、オーストラリア・アメリカ・イギリス合作。
監督ガース・デイヴィス、出演デーヴ・パテール、ルーニー・マーラ、デビッド・ウェナム、ニコール・キッドマン、他。
実話に基づく、家族への想いを描いた人間ドラマ。
舞台は1980年代のインドから。
貧困の中、優しい母と兄に支えられ、健気に過ごす主人公。
幼いある日、兄の仕事についていった駅で回送列車に乗り込み寝てしまい、ひとり数千キロ離れた街へ。
住所や名前を正確に伝えることができない中、浮浪児として過ごす主人公。
保護施設を経て、オーストラリアの優しい夫婦に里子として迎えられ、不自由なく育っていきます。
経つこと二十数年。
幸せな日々の中、忘れることのできない実の母、兄への想い。
幸せな日々の中、忘れることのできない実の母、兄への想い。
長年の葛藤と探索の後、故郷の街を見つけ、旅立つ主人公・・・
・・・
派手な演出や過剰なドラマチックさ、あるいはヒューマニズムの押し付けもありません。 終始静かでゆったりとした、どこか遠くを眺めているような空気感。
度々登場する兄との日々の回想に、自身の思い出や郷愁がよぎる人は少なくないのでしょう。
Saudade、そのものズバリ、静かな感動の一作。
posted by H.A.