”Muito Na Onda” (1967) Conjunto 3D

Antonio Adolfo (Keyboards) Hélio Delmiro (Guitar) Gusmão (bass) Nelsinho (drums)
Rubens Bassini, Jorginho Arena (Percussion)
Eduardo Conde, Beth Carvalho (Vocal) and others

ムイント・ナ・オンダ
コンジュント3D
EMIミュージック・ジャパン
2002-08-28





 ブラジルのグループConjunto 3Dの唯一のアルバム、Sergio Mendes的ブラジリアンポップス。
 Elis Reginaバンドの名ピアニストAntonio Adolfoを中心としたピアノトリオにギター、パーカッションのジャズサンバなオーソドックな編成。
 半数ほどで前面に出るヴォーカルの中心は、後のサンバの女王Beth Carvalhoのハスキーヴォイス。
 メンツからして気合いを入れてシリアスな・・・ってな感じではなくて、のほほんとしたポップなサウンド。
 “When The Saints Go Marching In”から始まり, “Watermellon Man”, “男と女”, ”I've Got You Under My Skin~Night And Day”といった欧米のヒット曲をブラジル曲の間に織り込みつつ、ソフトな男女コーラスを配していく、この期の定番の構成。
 柔らかで温かな音がゆるゆると流れていきます。
 ピアノがコロコロと心地よく転がっていきますが、後のElis Reginaバンドのように叩きまくられる場面はありません。
 またBeth Carvalhoさんの作品からすれば、後の伝統的サンバな“Canto Por Um Novo” (1973)はもとより、モダンな“Andança” (1969)とも全く違った質感のポップス。 
 あの”Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil '66”の引力がそれほどまでも大きかったのか?・・・そのあたりは詳しい方にお任せするとして、ジャケットのポートレートのまんまの、緩やかで楽し気な音に浸るとしましょう。




posted by H.A.