2017年、監督、脚本マーティン・マクドナー、出演フランシス・マクドーマンド、ウディ・ハレルソン、サム・ロックウェル、他。
アカデミー主演女優賞、助演男優賞受賞。
新感覚のサスペンス、あるいは人間ドラマ。
舞台はアメリカ南部の田舎町。
娘を殺され、犯人が捕まらない事に業を煮やした主人公は、ロードサイドに警察署長を非難する趣旨の立て看板を設置します。
警察署長は善人で人望の厚い人物、地域住人の非難の目は主人公に。
警察からも敵視され、関係者への嫌がらせなども起こります。
警察からも敵視され、関係者への嫌がらせなども起こります。
娘を殺した犯人はいったい誰なのか?
警察署長、強硬な警官、主人公の息子、元夫、その他の人々との関係はどうなるのか?
主人公はどのように事件に決着をつけるのか?
さまざまな疑問を孕みながら、行き着く結末は?
・・・
普通のサスペンス、犯人捜しのストーリーではありません。
先が全く読めない展開。
あれ?そっちにいくの?の繰り返し、何度も期待を裏切られます。
また、とてもカウボーイな感じの主人公(女性ですが)を含めて、主な登場人物全てが、程度の差こそあれ何らかの狂気にとらわれているような設定。
そんな中でのあたたかな人情。
さらにハッピーエンドなのかバッドエンドなのか判断のつかない結末。
これまた意外で複雑です。
そして全体を包み込むような、アコースティックギターとフォークな歌を中心としたゆったりとした音楽、静かな空気感。
シンプルなようで複雑な思いの残る、複雑な作品。
posted by H.A.