“Amor em Hi-Fi” (1960) Sylvia Telles
Sylvia Telles (vocal)
ブラジルのボーカリストSylvia Telles、ジャジーなボサノバ~ブラジリアンポップス。
ジャズサンバコンボにオーケストラ、さらにブラジル定番男女混成コーラスなどを交えつつの優雅な音。
Jobimの有名曲を数曲、その他ブラジリアンメロディを中心に、ジャズスタンダードをメドレーで一曲。
しっとり系なような、逆にハスっぱ姉御系なような、さまざまな表情が交差する微妙なニュアンスたっぷりの声。
ゆったりと少し遅れるように置かれていく声、強いヴィブラートを効かせた歌はボサノバ系よりもジャズボーカリストに近い感じでしょうか。
もともとジャズの人なのかもしれません。
少々時代感のあるオーケストラとコーラスに絡み合って、いい感じのノスタルジーを醸し出します。
同時期の不朽の名作“Chega de Saudade” (1959), ”O amor, o sorriso e a flor” (1960) João Gilbertoよりも湿っていて、夜な感じ。
さておき、全身の力が抜けていくような、パラダイスなんて言葉が似合うノスタルジックで優雅な空気感。
あの時代のボサノバ~MPB黎明期の素敵な音。
posted by H.A.