『鏡』(1975)

鏡 Blu-ray
マルガリータ・テレホ
IVC,Ltd.(VC)(D)
2013-12-20


 1975年、ソビエト連邦、監督アンドレイ・タルコフスキー、出演マルガリータ・テレホワ、オレーグ・ヤンコフスキー、イグナート・ダニルツェフ、フィリップ・ヤンコフスキー、アナトーリー・ソロニーツィン、他。
 監督アンドレイ・タルコフスキーの自伝的映画ともいわれているようです。
 夢、あるいは曖昧な記憶が継ぎ合わされたような映像の流れ。
 過去と現在、少年時代と現在、若い母と老いた母、母と妻、父と母、モノクロとカラー・・・、さまざまな交錯。
 吃音の矯正、美しい若き日の母、洗髪と部屋中に溢れる水、宙に浮かぶ母、妹との戯れ、燃え上がる納屋、射撃訓練、戦争と疎開・・・
 それらが第二次世界大戦、中国の革命~ソ連との軋轢などの歴史映像とも絡みながらコラージュされていきます。
 個々のシーンの整合性やつながりが見えないことが多々。
 おそらくストーリーを追いかけていくべきではないのでしょう。
 それらの映像その流れの中から何を見出し、感じ取るかは観る側次第。
 そして他の作品でも多様される、窓枠、部屋の間仕切りの壁などを効果的に使った光と影、奥行きが強調された美しい構図。
 固定された構図の中での長回し、あるいは人の動きとの関係で最も美しい構図を維持するようにゆっくりと動き、距離を変えていくカメラ。
 静かで、謎めいていて、美しい映像。
 さながら動く名画。
 いつかその背景にあるものを含めて、その全体像を理解できる日が来るのでしょうか?




posted by H.A.