“Where The River Goes” (2018) Wolfgang Muthspiel

Wolfgang Muthspiel (guitar)
Brad Mehldau (piano) Larry Grenadier (bass) Eric Harland (drums)
Ambrose Akinmusire (trumpet)

WHERE THE RIVER GOES
WOLFGANG MUTHSPIEL
ECM
2018-10-05


 オーストリアのギタリストWolfgang Muthspiel、ECMでのリーダー作、第三弾。
 前作“Rising Grace” (2016)と同じ編成、ドラマーがBrian BladeからEric Harlandに交代。
 色合いも前作と同様、トランペットがアクセントになった穏やかなジャズ。
 かつてのとんがった音は影を潜め、淡く明るい色合い、フワフワと漂うようなサウンド。
 手練れた人たちによる繊細なアンサンブルと、タダモノではない感の漂うインプロビゼーションが続きます。
 楽曲の表情は妖しいコンテンポラリージャズ、ハイテンションジャズ、南米、ブルース、はたまたスタンダードのパロディ、その他諸々のごった煮。
 但し、それら全てがスッキリとまとまり洗練された、ジャズな音。
 オーソドックスなようで先端的なビートを出すドラムとベース、不思議な音の動きのピアノトリオ。
 それを背景にしたクリーントーンのエレキギター、ガットギターもさることながら、それと絡み合うトランペットがカッコいい。
 控え目ながら、繊細から過激までの多彩な表現力。
 この人もECMから出て来るのでしょう。
 全部合わせて、オーソドックスになようでほんの少しだけ現実からズレたような、白日夢のような音。
 穏やかで優しい、21世紀型ECMな一作。




posted by H.A.