“Vinícius Cantuária” (1982), “Gávea de Manhã” (1983) Vinicius Cantuária

Vinicius Cantuária (Vocal, Guitar, etc.)
and others



 ブラジルのシンガーソングライターVinicius Cantuáriaのデビュー作と第二作。
 1980年代、世はフュージョン全盛期。
 が、デビュー作“Vinícius Cantuária” (1982)は、1950年代アメリカ西海岸?と想うようなストリングスとコーラスワークから始まります。
 とてもノスタルジックな音。
 あるいはBeatles的ロック~ポップス、1970年代MPB風。
 はたまた跳ねるベースとエレピが主導する1980年代AOR風。
 そんな感じでここまでの時代のさまざまな色合いが交錯する音。
 そんな背景に乗ってくるポルトガル語の柔らかなイントネーションの囁きヴォイス。
 とても優雅ですが、アメリカ的な洗練ではなく、素朴な感じがいかにもこの期のブラジリアンポップス。
 第二作“Gávea de Manhã” (1983)ではノスタルジックなムードが無くなり、躍動感の強いホーンアンサンブルと跳ねるベース、エレピ、シンセサイザーが目立つソウル系AOR風味が強い構成。
 1970年代MPB風の猥雑さも残しつつの1980年代サウンド。
 そんな中で終始鳴り続くストリングスが一風変わっていて、後の音数を絞った静かな作品群を予見するような、そうでもないような・・・
 淫靡でやるせないVinícius Cantuáriaサウンドは21世紀まで待ちましょう。
 それら含めてレアグルーヴな音。




posted by H.A.