“Helsinki Songs” (2018) Trygve Seim
Trygve Seim (tenor, soprano sax)
Kristjan Randalu (piano) Mats Eilertsen (bass) Markku Ounaskari (drums)
ノルウェーのサックス奏者Trygve Seim、カルテットでのコンテンポラリージャズ。
サポートはリーダー作”Absence” (2017)でタダモノではない感を漂わせていたエストニアのピアニストKristjan Randaluを中心とするトリオ。
ここまでの作品からすれば意外にもポップで穏やかなジャズ、静かなバラードが中心。
静かながらとんがりまくっていた”The Source and Different Cikadas” (2000)あたりから、作品が進むにつれて徐々にわかりやすくなってきていたように思うので、落ち着くところに落ち着いたのかもしれません。
静かにビートを刻むベースとドラムに、明度の高い上品なピアノ、強い浮遊感のピアノトリオ。
“My Song” (1977) Keith Jarrett までとは言わずとも、そんな空気感も漂う、懐かし気で前向きな明るいメロディ。
そんな音を背景にした優しいサックス。
沈痛、敬虔な感じではなくてあくまで懐かし気な穏やかさ。
ECMのお約束、ルバートでのスローバラードは中盤の”Birthday Song”。
他にもそんな雰囲気の演奏がちらほら、というよりも全編そんなイメージのゆったりと浮遊するような音。
近年のノルウェーのアーティストのECM作品、穏やかな表情の作品がたくさん。
近年の北欧の若手~中堅の本音は、こんな感じのわかりやすい音なのかもしれません。
近年の北欧の若手~中堅の本音は、こんな感じのわかりやすい音なのかもしれません。
posted by H.A.