”Ask for Chaos” (2018) Gilad Hekselman

Gilad Hekselman (guitar)
gHex Trio : Rick Rosato (bass) Jonathan Pinson (drums)
ZuperOctave : Aaron Parks (piano, keyboards) Kush Abadey (drums, pads)

Ask For Chaos
Gilad Hekselman
Pias UK
2018-09-14


 ニューヨーク系コンテンポラリージャズのギタリストGilad Hekselmanの最新作。
 オーソドックスな編成のギタートリオgHex Trioと、Aaron Parksを迎えエレクトリックを前面に出したトリオZuperOctaveの二編成。
 柔らかくて耳当たりのよい音ながら、その実、先端的で複雑、不思議な音楽を作る人。
 gHex Trioは前作“Homes” (2015)よりもビートが柔らかな感じ、フワフワと漂うような不思議系ジャズ。
 ”Milton”なんて曲もあり、そんな南米的な浮遊感も全編に漂っている感じ。
 ZuperOctaveは電子音と複雑なビートの先端ジャズ。
 パシパシと決めまくる先端的ドラムにシンセ(っぽい)ベース、エレピとシンセサイザー、たっぷりのエコーが効いたクリーントーン、時に強くエフェクティングしたギター。
 徹底的に攻めた音。
 が、こちらのバンドもキツさはなく、柔らかなビート感と強烈な浮遊感。
 楽曲は複雑でメカニカルながら柔らかさが勝り、全て前向きで明るい表情。
 さらにここまでのアルバムと同様に、全体に何かメッセージが込められているのであろうドラマチックな構成。
 後に残る名作になる予感・・・ってなのは贔屓に過ぎますか?
 とにもかくにも心地よさ最高の先端ジャズ。




posted by H.A.