『惑星ソラリス』(1972)

惑星ソラリス Blu-ray 新装版
ナタリア・ボンダルチュク
IVC,Ltd.(VC)(D)
2016-06-24


 1972年、ソビエト連邦、監督アンドレイ・タルコフスキー、出演ドナタス・バニオニス、ナタリア・ボンダルチュク、ウラジスラフ・ドヴォルジェツキー、アナトリー・ソロニーツィン、ソス・サルキシャン、他。
 アンドレイ・タルコフスキーの人気作。
 惑星ソラリスの探索で起こる不思議な出来事。
 機器が故障したわけでも隊員が全滅したわけでもない、先発隊の不可解な状況。
 その調査に向かう主人公。
 到着したステーションは雑然とした異常な状況、残っていた科学者たちは挙動不審。
 さらに彼ら以外の奇妙な人の気配、徘徊・・・
 そして一睡を経て、主人公の自身にも起こる驚愕の現象。
 惑星の何らかの力と人間の心理とのハレーションに気づき、冷徹に科学的に対処しようとする主人公と科学者たち。
 が、さまざまな事件を経て、夢と現実、過去と現在が交錯する中、混沌する意識、憔悴。
 そして主人公が行きつく先は・・・?
 ・・・
 宇宙モノSFの形態をとっていますが、深層心理、あるいは人間、愛、生と死などを含めた哲学的なメッセージが主題なのでしょう。
 エンターテインメントというよりも、クエスト(探求)、デシプリン(修養)なんて語感の方が似合いそう、そんな映画。
 静謐、耽美、内省、深層心理、断片、哲学、・・・
 その色合いは後続のタルコフスキー作品と同様ですが、本作が一番わかりやすい構成でストーリーも明快。
 強烈な非日常感、夢の中を彷徨うようなタルコフスキーワールドの入り口としてよろしいかと。



posted by H.A.