“Terra Nostra” (2001) Savina Yannatou & Primavera En Salonico
Savina Yannatou (Voice, Vocals)
Lamia Bedioui (Voice) Tassos Misyrlis (Cello) Antonis Maratos (Percussion)
Primavera En Salonico:
Yannis Alexandris (Oud, Guitar, Tamboura) Kostas Vomvolos (Kanoun, Accordion, Caliba, Tamboura) Kyriakos Gouventas (Violin) Harris Lambrakis (Nay) Michalis Siganidis (Double-Bass) Lefteris Ahgouridakis (Percussion)
ギリシャのボーカリストSavina Yannatouと地中海伝統音楽バンド Primavera En Salonicoのライブ録音。
別レーベルで制作、流通していた音源をECMで再発した形なのでしょう。
ギリシャ、ブルガリア、スコットランド、イタリア、レバノン、トルコ、北アフリカ、フランス、カリブ・・・その他諸々の伝統曲、全20曲。
全体を覆う中近東的な空気感、聞き慣れない音階と、弦を中心とした古楽器の響き。
宗教系、祝祭系、勇壮系、その他諸々な質感の音。
中核の変幻自在なヴォイスパフォーマンスを含めて、めまぐるしく景色が変わっていきます。
過去の音楽の再現の部分と、現代の音の区別はつきません。
弦の響きは遠い過去から聞こえてくるようだし、終始下を支えるベースは現代的なグルーヴと疾走のようにも聞こえるし、パーカッションはアフリカのようにも中近東のようにもインドのようにも聞こえるし、ヴォイスはクラシックにも演劇にも呪術にも叫びにも聞こえるし・・・
決してキツイ音楽ではなく、むしろ懐かしくて優しい感じなのですが、強烈な非日常感とインパクト、圧倒的なパフォーマンス。
古代南ヨーロッパ~中近東へのラウンドトリップ。
次はECMらしく少し音量を落とした”Sumiglia” (2004)へと続きます。
