“The Rain” (2001) Ghazal


Kayhan Kalhor (kamancheh) Shujaat Husain Khan (vocal, sitar) Sandeep Das (tabla)

Rain
Ghazal
Ecm Records
2003-08-26


 イランのkamancheh(ケマンチェ)奏者Kayhan Kalhor、インドのシタール奏者Shujaat Husain Khan、同じくタブラ奏者Sandeep Dasのトリオによるインド~ペルシャのフュージョン“Ghazal”なる音楽、あるいは演奏スタイルの一作、スイスでのライブ録音、ECM制作。
 kamancheh(ケマンチェ)はペルシャの伝統楽器、バイオリンの前身?哀しげな音色。
 インドから中近東の色合いが混ざり合う音楽。
 “The Rain”と題された本作、“Fire”, “Dawn”, “Eternity”と題されたいかにもそれらしい深淵な楽曲、各曲10分を超える長尺な演奏。
 淡々と刻まれるインドなビートに中近東色の哀し気なメロディ。
 どちらが前に出るわけでもなく漂うように絡み合うケマンチェとシタール、時折の妖し気な囁きヴォイス。
 内省的で沈んだ感じの空気感は敬虔でもあり、音量が上がってくると激情とやるせなさが交錯するような複雑な色合い。
 長尺な演奏の中でグラデーションをつけながらさまざまな表情が現れては消えていきます。
 どの時代のどの場所なのかわからない空気感、しばらくすると周囲は異空間・・・
 そんな音の連続の後、最後は明るく前向き、テンポと音量を上げつつ数分間同じパターンの繰り返し。
 ゴスペルやサンバ、あるいは一時期のKeith Jarrett諸作のクライマックスのあの感じ。
 あくまで静かですが、ジワジワくる高揚感~陶酔感で頭がクラクラしてきます。
 諸々含めて強烈な非日常感。
 どこかよくわからない世界にトランスさせてくれるトリップミュージック。




posted by H.A.