『レヴェナント: 蘇えりし者』 (2015)

 2015年、監督アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、出演レオナルド・ディカプリオ、トム・ハーディ他。
 アカデミー賞、監督賞、主演男優賞、撮影賞、受賞。
 後々まで語り継がれる“名画”になるのでしょう。
 舞台は1800年代、開拓途上、アナーキーなアメリカの北西部、雪の山岳地帯。
 描かれたのは、あくまで生き抜こうとする動物としての人間と、理性と激情が交錯する感情をもつ人間。
 野生の熊との壮絶な闘い、瀕死の状態からひたすらじっと回復を待つ、あるいは生肉を食らって飢えをしのぎ、獣の腹の中に身を隠す事で寒さをしのぐ、ひたすら生き残ろうとする動物としての人間。
 息子の死を嘆き、復讐ために、生き抜くためには非合理な行動を取る、感情が前面に出た人間。
 それらを鬼気迫る姿で演じるレオナルド・ディカプリオ。
 オスカーを取るべくして取った、すさまじい演技。
 命を懸けて秩序を守ろうとする隊長を含めて、登場人物それぞれが厳しい自然と他者との関係の中で生き抜こうとする生々しい姿。
 極限に近い状況下での凄まじいまでの人間ドラマ。
 社会システムが確立し自然の脅威からも守られた現代に生まれたことを感謝しつつも、生き抜くといったことは何なのか?、考えてしまう軟な現代人は私だけではないのでしょう。




posted by H.A.