“Amoroso” (1976) Joao Gilberto

João Gilberto (guitar, vocals)
Claire Fisher, Ralph Grierson (keyboards) Milcho Leviev, Michael Boddicker (synthesizer) Jim Hughart (bass) Grady Tate, Joe Correro (drums) Paulinho Da Costa (percussion) Bud Shank, Glenn Garrett, Eddie Cain (flute) and Orchestra

AMOROSO(イマージュの部屋) <BRASIL SUPERSTAR 1200>
ジョアン・ジルベルト
ワーナーミュージック・ジャパン
2016-06-22


 João Gilberto、アメリカ制作の一作。
 Claus Ogermanの柔らかなオーケストラ、ストリングスを背景にした、これまた柔らかなギターと囁く声。
 優雅の極み。
 “The Warm World of João Gilberto” (1958-1961)などの時代と音作りそのものは変わらないのかもしれませんが、徹底された洗練。
 楽曲はJobim, Gershwin、その他各所のいずれ劣らぬ名曲、人気曲群。
  "'S’Wonderful"
  "Estate"
  "Tin Tin Por Tin Tin"
  "Besame Mucho"
  "Wave"
  "Caminhos Cruzados"
  "Triste"
  "Zingaro"
 “Getz/Gilberto” (1963)と同様、アメリカ制作のアルバムでは、なぜかギターが刻むビートがわずかに遅れてくるように感じます。
 それが沈んだ感じの声と相まって、寂寥感を増幅。
 それが特別なカッコよさ。
 現代、それを実践しているのがRosa Pasossただ一人、たぶん。
 が、次作のブラジル録音“Brasil” (1981)ではそれが無くて・・・ってなのは、気のせいなのでしょうかね・・・?
 そんなマニアックな事はさておいて、とにもかくにも心地よさ最高。
 最高の楽曲の最高のアレンジ、最高のギターと歌。
 ボサノバとあの時代の優雅系欧米ポップミュージックが最もいい形で近づき、フュージョンした一作。
 ソフトでスムースなJoão Gilbertoなら、これ。




posted by H.A.