“Romaria” (2017) Andy Sheppard
Andy Sheppard (soprano, tenor sax)
Eivind Aarset (Guitar) Michel Benita (Double Bass) Sebastian Rochford (Drums)
イギリスのサックス奏者Andy Sheppardのカルテットの最新作。
前作“Surrounded by Sea” (2015)と同じメンバー。
“Trio Libero” (2012)から変わらないヨーロピアン勢のベースとドラムにEivind Aarset。
トリオでのオーソドックスなジャズに先端的ギターが妖しい響きで不思議な背景を付けていく形。
トリオだけだと、いいジャズだねえ・・・で終わってしまいそうなところに、何だこれは・・・?の色合いを付けるギター。
トリオだけだと、いいジャズだねえ・・・で終わってしまいそうなところに、何だこれは・・・?の色合いを付けるギター。
冒頭は物悲し気なスローバラード。
漂うリズムに薄く妖し気な背景を作るギター、美しい音、適度な起伏を伴ったスムースなフレーズを奏でるテナーサックス。
最高の心地よさ。
二曲目、テンポが上がると強烈な疾走。
そんな演奏が交錯します。
サックスとギターもさることながら、全編通じて強い躍動感ベースに、静かにヒタヒタとしたビートを刻むクールなドラムがカッコいい。
この二人がジャズ度が高いアルバム作る際の新しい世代のECMハウスリズム隊になるのかな?
どこか懐かし気なメロディのオリジナル曲群。
リーダーの作る音は20世紀型ジャズなのかもしれないけども、若手リズム隊の現代的なジャズ感覚と、先端的な、でもとても静かなギターのいい感じのバランス。
妖しいギターが、前作よりも居場所を見つけた感じで、上手く自然にバンドに溶け込んでいます。
ハイテンションに過ぎず緩すぎず、抽象的に過ぎず具体的に過ぎず、これまたいい感じのバランス。
ハイテンションに過ぎず緩すぎず、抽象的に過ぎず具体的に過ぎず、これまたいい感じのバランス。
そんな古いようで新しい、新しいようで懐かしいジャズ。
posted by H.A.