“Surrounded by Sea” (2015) Andy Sheppard
Andy Sheppard (soprano, tenor sax)
Eivind Aarset (Guitar) Michel Benita (Double Bass) Sebastian Rochford (Drums)
イギリスのサックス奏者Andy Sheppardの変則カルテットの普通なようで不思議なジャズ。
前作“Trio Libero” (2012)のトリオにギターのEivind Aarsetが加わる形。
静かながら躍動感が前面に出た前作に対して、本作は漂うようなバラード中心。
Eivind Aarset は前々作“Movements in Colour” (2008)以来の参加。
Nils Petter Molværバンド的な深刻な感じではなく、あくまで静かでスペーシーな背景作りに徹しています。
サックストリオがキッチリとジャズを演奏する後ろで、薄い膜を作るような、あるいは緩やかに時空をゆがめていくようなギター。
幻想的な色合いはBill Frisell入りのPaul Motianのトリオのようでもあるのですが、もっともっとジャズ寄り。
主導するのは、あくまでどことなく懐かし気なメロディと、心地よさ最高の音のジャズサックストリオ。
主導するのは、あくまでどことなく懐かし気なメロディと、心地よさ最高の音のジャズサックストリオ。
でもなんだかトリオだけの音とは印象は異なります。
毒気まで行かずとも、不思議感を増幅するギター。
ルバートでのスローバラードを間に挟みつつ、穏やかでゆったりとしたジャズが続きます。
締めも“Looking for Ornette”と題された穏やかなバラード。
本作はあまりにも穏やかなのでそれは感じていなかったのですが、やっぱり根っこはOrnette Colemanだったのかあ・・・
posted by H.A.