“On the Edge of a Perfect Moment” (2005) Rita Marcotulli, Andy Sheppard

Rita Marcotulli (Piano) Andy Sheppard (Saxophone)

 イタリア人女性ピアニストRita Marcotulliとイギリス人サックス奏者Andy Sheppard、両大御所のDuo作品。
 どちらもヨーロッパのコンテンポラリージャズの人。
 不思議感たっぷりの音楽の中でオーソドックにジャズ演奏しているイメージが共通しているような感じでしょうか。
 本作も不思議なようなオーソドックスなような、不思議な音。
 淡いメロディのオリジナル曲と静かな演奏。
 Rita Marcotulliはあの疾走を封印し穏やかな音、Andy Sheppardはいつものスムースな音。
 ときおりフリーな場面を挟みつつ、どことなく遊んでいるような、どことなくクラシカルで上品な感じもこの二人のイメージ通り。
 今にも止まりそうなスローバラード、“Les Mains d'Alice”、“On the Edge of a Perfect Moment”がとても悲しくて美しい。
 さらに、そんなオリジナル曲の中にさり気なく挟まれたPink Floyd ”The Dark Side of the Moon” (1973)の“Us And Them”。
 Ritaさんが他でも取り上げていたように思うので、よほど好きなのでしょう。
 確かにどことなく似た空気感のようにも思います。
 そんな不思議なジャズ。




posted by H.A.