“Dream Logic” (2012) Eivind Aarset

Eivind Aarset (Electronics, Guitar, Bass, Percussion, Programming, Sampling)
Jan Bang (Dictaphone, Programming, Sampling)

Dream Logic
Eivind Aarset
Ecm Records
2012-11-13


 ノルウェーのギタリストEivind AarsetのECM作品。
 同じくノルウェーのNils Petter Molværの未来系ファンク諸作“Khmer” (1996-1997)などはさておいても、“River Silver” (2015) Michel Benita、”Atmospheres” (2014) Tigran Hamasyan, “Movements in Colour” (2008) Andy Sheppardなど、意外な人たちと共演を重ねている人。
 アンビエント系、音響系、未来系・・・、なんとカテゴライズするのかはわかりません。
 同胞のJan Bangと二人で制作した本作もそんな音。
 Nils Petter Molværのバンドでは激しく凶悪なイメージもありましたが、本作はひたすらゆったりとしていて静謐。
 そして近年のECMらしく哀し気ながらとても穏やか、どこか懐かし気。
 ギター、エレクトロニクスその他の音が緩やかに絡み合う静かな迷宮。
 ふわふわした心地よい時間、ゆったりと周囲の空気が変わっていくような音の流れが続きます。
 ときおり輪郭が明確になるたっぷりのエコーが効いたソリッドギターの音がアクセント。
 静かに広がる電子音の空間の中、そんなギターの音が静かに響く場面は心地よさ最高。
 場所、時代、時間、温度、湿度・・・その他諸々、すべてが曖昧な、静かな迷宮へのトリップミュージック。
 なお、本作のプロデューサーはJan Bang。
 Manfred Eicherのクレジットはありません。
 なるほど・・・




posted by H.A.