“Nascimento” (1997) Milton Nascimento

Milton Nascimento (Vocals, Guitar, Whistle)
Hugo Fattoruso (Piano) Túlio Mourão (Keyboards) Wilson Lopes (Guitar) Jeff Mironov (Acoustic Guitar) Hugo Fattoruso (Accordion) Rob Mounsey, Túlio Mourão (Synthesizer)
Luiz Alves (Bass) Alberto Continentino, Anthony Jackson (Electric Bass) Lincoln Cheib, Robertinho Silva (Drums) Ronaldo Silva (Electronic Drums)
Lincoln Cheib, Ricardo Cheib, Rob Mounsey, Ronaldo Silva (Percussion)
Nivaldo Ornelas, Rob Mounsey (Flute) Nivaldo Ornelas (Soprano Sax)
Lani Groves, Mardey Souza Nascimento Russo, Tawatha Agee, Vaneese Thomas (Vocals)

Nascimento
Milton Nascimento
Warner Bros / Wea
1997-06-05


 Milton Nascimento、1997年作。
 “Minas” (1975)、“Milton” (1976)、“Miltons” (1988)とか似た感じのタイトルのアルバムが多くてややこしいのですが、本作は“Nascimento”。
 “Angelus” (1993)に近い洗練されたスムースなテイスト。
 1970年代のフォークロック、1980年代の少々キツめのフュージョン~AOR路線を経て、スッキリとまとまった音。
 冒頭はパーカッションとボイスのみ。
 ブラジリアン山奥エスニックな音、一聴ではワイルドなのですが、なんだかとても洗練されています。
 そんな楽曲を間にはさみつつ、フォークロックあり、ソフトなソウル風あり、フュージョンあり。
 どれも時代的なあざとさはなく、洗練されたコーラスワークとスキャット、ソフトでメローなバンド、ナチュラルでスッキリとした音の流れ。
 “Native Dancer” (1974)に収められていたWayne Shorterナンバー“Ana Maria”のソフトなコーラス、オシャレなソプラノサックスとストリングスの絡み合いなどがその典型でしょうか。
 ソフトなAORでもあり、エスニックミュージックでもあり。
 ハードなジャズっぽい演奏が無いのはちょっと寂しい感じもしますが、ま、お好み次第。
 洗練されたブラジリアンエスニックなポップミュージック、ここに極まれり、ってな感じの一作。




 posted by H.A.