“Notes” (1987) Paul Bley, Paul Motian

Paul Bley (piano) Paul Motian (drums)

Notes
Paul Bley
Soul Note Records
2007-10-30


 Paul Bley、Paul MotianのDuo作品。
 ECMではなく、イタリアのSoul Noteレーベルから。
 同レーベルでジャケットも似ている“Mindset”(1992) Gary Peacock, Paul Bleyと類似する企画。
 本作のご両人、どちらもモダンジャズの名手ながら、耽美的、離散的な演奏を得意とする稀代のスタイリスト。
 その通りの静かで穏やか、ほんの少し抽象的な演奏。
 二人ともECMではないレーベルの場合、普通にジャズの演奏も多いのですが、本作は極めてECM的な静謐で妖しいサウンド。
 多くが今にも止まりそうなスローバラード。
 たっぷりのタメを効かせて置かれていくピアノの音。
 突然のスケールアウト、突然の疾走、突然の鎮静、突然のスウィング、ブルース・・・いつものPaul Bleyワールド。
 それに呼応するように、時に無視するように刻まれる静かなビート。
 静かだけども落ち着かない、絶妙のアンバランスの妖しく危ない音楽。
 繊細で美しいバラードの連続に、ときおりのOrnette Coleman風フリージャズ。
 最後に収められた唯一のジャズスタンダード、“Diane” (1985) Chet Baker & Paul Bley のタイトル曲は、絶品の美しさ。
 Paul Bley、Paul Motianの演奏するバラードはいつもそう。
 さすが、稀代のスタイリストの創る音。
 名作だと思います。

※“Diane” (1985) Chet Baker & Paul Bleyから。


posted by H.A.