“Diane” (1985) Chet Baker & Paul Bley
Chet Baker (Trumpet, Vocal) Paul Bley (piano)
お二人、近い世代のようですが、ECMのPaul BleyからはChet Bakerとの共演は想像できません。
さらに超妖しい“Fragments” (1986)に近い時期の録音。
が、絶妙な相性、全くオーソドックスな静かなジャズ。
スタンダードのスローバラード中心。
ピアノはタメにタメてタメまくりながらスケールアウトした音を置いていくPaul Bleyではなく、オーソドックスに美しくジャズを弾くPaul Bley。
それでもところどころにPaul Bley節が見え隠れし、そのさり気なさがカッコいい。
それでもところどころにPaul Bley節が見え隠れし、そのさり気なさがカッコいい。
晩年に近づきつつある時期のChet Bakerですが、クールなトランペットは往年のイメージのまま、一曲のみのボーカルも格別のクールネス。
速いフレーズをバリバリと吹くことはありませんが、丁寧に置かれていく音、端々の抑揚は、やはり稀代のスタイリスト。
淡々と美しいメロディが流れていく静謐な時間・・・
美しく端正な晩年のChet BakerとジャズなPaul Bley。
全くオーソドックスで極めて静かなジャズから漂う凄み。
さすが、稀代のスタイリストたち。
posted by H.A.