“Paino Pampa” (2016) Sebastian Benassi 


Sebastian Benassi (piano)




 アルゼンチンのピアニストSebastian Benassiのソロピアノ作品。

 クラシックとフォルクローレ、ジャズが入り混じる、とても静かな演奏集。

 ヨーロピアンなムードも漂うクラシックな空気感に、ジャジーな演奏も交えながら進む静かな音の流れ。

 各曲二分+αの短い演奏、全17曲。

 ゆったりとしたテンポで奏でられる美しく、少々センチメンタルメロディは、南米曲とオリジナル曲、いずれも美しく優しいメロディ。

 冒頭から今にも止まりそうなスローテンポでの優雅な演奏。

 続くは南米ジャズなこれまた優雅な音~優しいメロディの漂うようなワルツ。

 とてもエレガントなクラシックな演奏、優雅な奇数拍子のフォルクローレな演奏、揺れながら迫ってくるような南米ジャズな演奏、端正なジャズバラードな演奏、いずれもとても静かで上品な演奏が続きます。

 ワンコーラス+αが奏でられるだけで、次々と景色が遷り変わっていくような展開。

 アップテンポは数曲のみ。

 ビート、躍動感は抑えて、ただただ漂うような美しいピアノの音。

 どこか柔らかでのどかなムード、懐かしい空気が漂うのは、南米のメロディ、アルゼンチンのピアニストならではでしょうか。

 “The Köln Concert” (Jan.1975) Keith Jarrettとも、“Caminos” (2006) Carlos Aguirreとも、“Ernesto Nazareth Ouro Sobre Azul” (2014) Andre Mehmariとも、おそらくはクラシックとも違うピアノミュージック。

 急がない、飛び跳ねない音の動きは、まったりとした時間には最高のBGM。

 もちろん上品で上質、心地よさ最高。





posted by H.A.