“Matriz del agua” (2015) Martín Neri


Martín Neri (guitar, voice)
Carlos Aguirre (piano, accordion, keyboard, flute) Claudio Bolzani (guitar, voice) Julio Ramírez (accordión) Fernando Silva (bass, cello) Luciano Ruggieri (drums) Facundo Guevara, José Piccioni (percussion) Agustina Schreider (violin)
Juan Quintero: (Arranging strings):
Luis Ciliberti, Mariana Alarcón (violín) Marcelo Ajubita (viola) Adriana Bonaudi (cello)

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 アルゼンチンのシンガーソングライター~ギタリストMartín Neriの現代フォルクローレ。
 とても静かでセンチメンタルな音。
 Carlos Aguirreが何曲かに参加し、ギターとボイスにチェロ、バイオリン、アコーディオン、ピアノなどが絡み、鳥や水の音のSEがコラージュされ・・・といったこの界隈ではオーソドックスな構成なのですが、彼の作品を含めて他のアーティストとは雰囲気が異なります。
 多くがスローテンポで少し沈んだ感じ。
 少しダークな質感で、緊張感、哀感も高め。
 ギターは繊細・・・というよりも、意外なところで途切れ途切れになるぶっきらぼうな感じ。
 寂寥感の強いしゃがれ気味の声で熱唱するボーカルはこの界隈では珍しいタイプ。
 ざっくりとした・・・といった語感が合いそうな音作り。
 音数が少なく間の多いゆったりとした音の流れの中に置かれていく哀しげな声。
 が、メロディがキャッチーでオシャレ、寂寥感は強くて沈んだ感じなのだけどもなぜか明るいムード・・・このアンバランス・・・
 何が何だかわからないバランスなのですが、これがカッコいい。
 大人の男の哀愁とか、そんな感じ。
 オシャレなバーにはあまり似合わないのかもしれないけども、うらぶれた街角とか、誰もいない寂しげな河岸とかにはピッタリの音。
 川沿いミュージック、男の哀愁版。
 アルゼンチン、川沿いのTom Waits・・・ってのも違うか・・・
 哀愁漂う現代フォルクローレ。
 名作です。




posted by H.A.