“Resonante” (2011) Luis Chavez Chavez

Luis Chávez Chávez (guitar)
Antonio Restucci (mandolin) Fernando Silva (cello, bass) Luciano Cuviello (drums) José Luis Viggiano (perccusión)
Carlos Aguirre (accordion) Sebastián Macchi (piano, Rhose) Juan Falú (guitar) Luis Barbiero (flute)
Ramiro Gallo (violin) Francisco Lo Vuolo (piano) Eugenio Zeppa (clarinet, claron) Leandro Drago (keyboard) Nahuel Ramallo, Gonzalo Díaz (perccusión)

 

 チリのギタリストLuis Chávez Chávezによる現代フォルクローレ・・・ではなさそうで、南米ジャズとも違って・・・何と申しましょうか・・・まあ、クラシック系・・・
 とにもかくにも、静かでメロディアスながら不思議感たっぷり。
 強い寂寥感と静けさに凄味すら漂う作品。
 Carlos AguirreSebastian Macchi , Fernando Silvaなどの有名どころを含めて、たくさんの人が参加していますが、基本的にはギターと楽曲ごとに入れ替わる少人数のサポートで進む、少し沈んだ感じの音。
 冒頭はギターとチェロが漂いながら絡み合う、静かながらハイテンション、哀し気なコンテンポラリージャズ風。
 続くは優雅で流麗なCarlos AguirreのアコーディオンとのDuo、切なげなSebastian Macchi, Fernando Silvaとのトリオ、寂しげなギターDuoのワルツ、穏やかな木管との絡み、Astor Piazzola的なバイオリンが唸るタンゴな演奏、などなど、さまざまな編成、さまざまな表情の演奏が続きます。
 いずれもキャッチーなメロディ、とても優雅な演奏なのですが、沈んだムードの音の流れ。
 そんな流れをそのまま引き継いで、後半は組曲”Rayuela”。
 そのタイトル曲、わずか三分半のワルツが凄い。
 今にも止まりそうなスローテンポ、遅れ気味に美しいメロディを置いていくギター、つつましやかにカウンターをあてるチェロと、これまた聞こえないほどにつつましやかなエレピと電子音。
 それだけ。
 それだけで数十作分の価値がありそうな素晴らしい演奏。
 これは鳥肌もの・・・
 クラシカル、ノスタルジックなようで、先端的。
 名作です。




posted by H.A.