“Lost in a Dream” (2009) Paul Motian

Paul Motian (drums)
Chris Potter (tenor saxophone) Jason Moran (piano)

Lost in a Dream (Ocrd)
Paul Motian
Ecm Records
2010-03-09


 Paul Motian、ECMでのリーダー作としては最終作になるのでしょう。
 旬なアーティストを従えてホームグラウンドであろうVillage Vanguardでのライブ録音。
 メンバーは変わりましたが、少人数での限られた音数、ベースレスゆえ、またPaul Motian の音楽ならではの強烈な浮遊感はあります。
 が、“Time and Time Again” (2006)などとは少々異なる輪郭が明確なサウンド。
 Bill Frisellの漂うようなギターではない、しっかりとした地面のようなピアノ。
 サックスもよりシャープでメカニカル、今風になったイメージ。
 楽曲はあの漂うようなバラードを中心として、Ornette Coleman風フリージャズなど、ここまでのバンドと大きくは変わりませんが、新しい編成、新しいトリオで新しいサウンドを作ろうとしていたのでしょう。
 強い浮遊感を維持しつつ、オーソドックスなジャズっぽさを強くして、それとは逆に現代的なサックス、ピアノのサウンドを取り入れて、漂う、あるいは激烈なフリーだけでなく、軽快に疾走する時間を増やして・・・
 が、残された時間は長くなく・・・
 リーダー作としては遺作にあたるのであろう“The Windmills of Your Mind” (2010) へと続きます。

※別のバンドから。


posted by H.A.