“Garden of Eden” (2004) Paul Motian

Paul Motian (drums)
Chris Cheek (tenor saxophone, alto saxophone) Tony Malaby (tenor saxophone) Jakob Bro, Steve Cardenas, Ben Monder (guitar) Jerome Harris (bass)

Garden of Eden
Paul Motian
Ecm Records
2006-01-24





 Paul Motian、クレジットはされていませんが、ピアノレス、複数のギターとホーンの構成、ジャズ曲の選択などからすれば“Paul Motian and the Electric Bebop Band” (1992)の流れを汲むプロジェクトなのでしょう。
 その唯一のECMでの作品。
 若手の先端系のギターとサックスのアンサンブルが絡み合いながらジャズ曲を奏でていく構成。
 カバー曲では“Pithecanthropus Erectus”, “Goodbye Pork Pie Hat”のCharles Mingusの代表曲にMonk, Charlie Parkerなどなど、およそECMとはイメージが合わないジャズチューン。
 ドロドロゴツゴツとしたあの時代のブラックアメリカンのメロディがクールな演奏で綴られていきます。
 半数以上のオリジナル曲はフリービートでのスローバラードやら、Ornette Coleman的フリージャズなど、あのアバンギャルド系のPaul Motianの色合い。
 “Paul Motian and the Electric Bebop Band” (1992)のオーソドックスなジャズっぽさからは遠い、クールで強烈な浮遊感のECM的な音。
 フロントに立つ複数のサックス、複数のギターが微妙にズレながら、あるいはコール&レスポンスしながら積み上げられていゆく音。
 ベースは概ねビートをキープしていますが、ドラムはフリーな演奏が中心。
 明後日の方向に向いてシンバルが舞い、音楽の流れを無視するようにアクセントが入り、フロントが揺れている時に逆に定常なビートを刻むドラム。
 Paul Motian, Joe Lovano, Bill Frisellトリオのスタイルをエレクトリックビバップバンドでも、というか、この期のPaul Motianのスタイルというか・・・
 どんな編成であれ、クールでハードボイルド、強烈な浮遊感のPaul Motianサウンド。
 このバンド、徐々に色合いが変わってきたのだとは思いますが、やはりECMの方が似合っているように思います。




posted by H.A.