"Rosas para João" (2008) Renato Motha, Patricia Lobato

Renato Motha (guitar, vocal, glockenspiel, samplers, SE) Patricia Lobato (vocal, percussion)
Tiago Costa, Felipe Moreira (piano) Sylvinho Mazzucca (bass) Esdra Ferreira (drums) Serginho Silva (percussion) Mauro Rodrigues (flutes) and more

Rosas para João
Renato Motha E Patrícia Lobato [dist. Tratore]
2013-05-03


 ブラジルMinasの男女Duo、同郷のブラジルの文学作家João Guimarães Rosaへのトリビュート作品集。
 “Dois Em Pessoa” (2003)はポルトガルの詩人の作品、“Shabds” (2007)はマントラがテーマでしたが、言葉からインスパイアされて曲を作るタイプなのでしょうかね?
 どんな作家は情報をもっていないのですが、このDuoのいつもながらに優しく穏やかな音、さらにポップ。
 このDuoの作品、ギターの弾き語り+パーカッションのイメージが強いのですが、ギターのみではなく、“Dois Em Pessoa” (2003)と同様にピアノ、ベース、パーカッション、木管楽器が入ったオーソドックスなボサノバ編成であることも大きいのでしょう。
 こちらの方が普通なのだけども、このDuoの音としては新鮮に聞こえます。
 ボサノバ、ワルツ、フォルクローレ風、フォーク風、ポップス風、その他諸々、楽曲はいつものRenato Mothaを中心としたオリジナル曲。
 この人の曲はどれも巨匠のブラジリアンスタンダード曲のような優雅さ、さらに現代的でキャッチーなメロディ。
 さらにとてもナチュラル。
 いい曲が揃っています。
 中心となるのはRenato Mothaの優し気でほんの少しだけ渋め、ベルベットのような声。
 それに寄り添い、半数ぐらいでは前面に出るPatricia さんの天使の声は言わずもがなの美しさ、シルクのようにサラサラとしていて、上品な艶。
 まあ、何と申しましょうか、凄いボーカルコンビ。
 “Antigas Cantigas” (1999)などの弾き語り中心の音数が絞られた作品の方が、浮遊感、楽園ムードが強いのかもしれないけども、繊細で躍動感もあるバンドサウンドは、それとはまた別種の心地よさ。
 極上のポップス。
 もし時代が1960年代であれば、このアルバム、収録曲もブラジリアンスタンダードになったのかもね。
 今の時代でもまだ間に合うのかな?
 そんな感じの特別な良質感。
 柔らかな陽だまりのようなブラジリアンミュージック。




posted by H.A.