“Shabds” (2007) Renato Motha, Patricia Lobato
Renato Motha (guitar, voice trumpet, Synthesizer, conga, tabla) Patricia Lobato (voice, percussion, tabla)
Ronaldo Gino (Programing, Synthesizer)
ブラジルMinasの男女Duoの瞑想ミュージック。
Mantra(≒真言、讃歌、祭詞、呪文、祈祷の言葉?)にメロディを付けた楽曲集。
メロディ自体は、一部の厳かなものを除けばRenato Motha, Patricia Lobatoのブラジリアンなそれ。
サウンドもこのDuoの静かで穏やか音なのですが、とても不思議な言葉の響き。
その短いフレーズの徹底的な繰り返しが、瞑想あるいは陶酔に誘う音の流れ。
薄目のSEを背景として、ギターと声とパーカッションのみ。
とても静かでとても穏やか、メロディアスな優しい音。
アバンギャルドでもなく、哀しげでも沈痛でもない、かといって楽しげでもなく、強く刺激されるわけではない、フワフワとした時間がひたすら続きます。
悟ったような穏やかさとクールネス。
“Antigas Cantigas” (1999)あたり、その他のブラジル音楽作品も十二分にトリップできる音でしたが、ここまで来たか・・・というか、ここまでやるか・・・というか、然るべき帰着というか・・・
誰の企画なのか、誰の志向なのかはわかりませんが、このブラジルDuo元来の美しくて穏やかな音にフィットした音作りなのは確かでしょう。
マニアックさは少々のみ、過度ではない非日常感も、現実とは大きくは乖離しない程度のちょうどいいバランスのように思います。
その意味では日常の気分転換、気持ちの清涼剤、あるいは瞑想への入り口にはピッタリなのでしょうねえ。
ありそうでなかった(?)、ヒーリング&トリップミュージック。
ヨガ教室のBGMの定番?とのことですが、確かにそんな音です。
posted by H.A.