“Carmo” (1977) Egberto Gismonti
Egberto Gismonti (Piano, Electric Piano, Viola, Guitar, Synthesizer, Kalimba)
Luiz Alves (Acoustic Bass) Sandrino (Bass) Valdecir (Electric Bass)
Robertinho (Drums, Percussion) Ubiratan (Percussion)
Biju (Clarinet) Celso, Jaime, Meirelles, Copinha, Jorginho, José Carlos (Flute) Mauro Senise (Soprano Sax, Flute) and Strings

カルモ(BOM24191)
エグベルト・ジスモンチ
ボンバ・レコード
2012-01-28


 Egberto Gismonti、ファンクフュージョンなアルバム、ブラジルのEMIから。
 ECMでの制作を開始した時期、“Dança Das Cabeças” (1976)と同時期の作品。
 先のブラジルのOden/EMIでの作品“Academia de Danças” (1974)、“Corações Futuristas” (1976)のような強烈な激しさはありません。
 Oden/EMIのGismontiを象徴するような妖しくハイテンションなストリングスはそのままに、ボーカルが前面に出る構成ですが、全体的に洗練されてきた感じでしょうか。
 もちろん十二分にハイテンション、前作“Corações Futuristas” (1976)でも演奏されていた名曲”Cafe”のセルフカバーもキメの多いフュージョンテイスト。多くの曲で凄まじいファンクベースが跳ねまくり、少々ポップ方向に振れている感じの演奏も何曲か。
 超弩級に激烈な“Academia de Danças” (1974)、“Corações Futuristas” (1976)にくらべると随分丸くなり、トゲが取れ、スッキリしたといえばそうかもしれません。
 “Agua e Vinho” (1972)ぐらいまではMPBっぽかったもんね。
 妖しい感、普通じゃない感はたっぷり。
 ぶっ飛んだピアノとサックスのDuoでのジャジーなスローバラード演奏は素晴らしいし、南米山奥エスニックな空気感もたっぷり。
 などなど、いろんな要素が混ざりつつの1970年代フュージョンの香りがたっぷりのブラジリアンファンクフュージョン。
 激しさ、ハチャメチャさが少しおさまり、スッキリとしたOden/EMIのGismontiミュージック。




posted by H.A.