“Academia de Danças” (1974) Egberto Gismonti
Egberto Gismonti (Piano, Electric Piano, Guitar, Flute, Synthesizer, Organ, Whistle, Vocals)
Luís Alves (Bass) Roberto Silva (Drums)
Nivaldo Ornelas, Danilo Caymmi, Mauro Senise, Paulo Guimarães (Flute) Marcio Montarroyos (Flugelhorn) Ed Maciel (Trombone) Darcy Da Cruz (Trumpet) Dulce Bressane (Vocals) and Orchestra

Academia De Dancas
Egberto Gismonti
Ecm Import
2008-11-18


 Egberto Gismonti、ブラジルのレーベルOdeonでの凄まじいアルバム。
 怒濤のような音楽。
 シンセサイザーやエフェクターを導入し、ブラジアリアン・プログレッシブロックというか、ブラジリアン・ハードジャズというか、ブラジリアン・ハードフュージョンというか。
 この期の作品はそんな音楽が多いのですが、これと次作“Corações Futuristas” (1976)がその極めつけ。
 重いビートにやたらブレイクの多い複雑な展開のプログレッシブロック風やら、シンセサイザーがうなるWather Report風のフュージョンやら。
 合間合間に挟まれるオーケストラの音も、なんだか激しさを助長しています。
 さらにまた合間合間に出てくる優し気な歌声。
 どう聞いてもプログレッシブロックな重い展開から、唐突に優し気、かつ幻想的なスキャットが映える穏やかなブラジリアンミュージックになってみたり、センチメンタルなピアノの弾き語りやら・・・
 それに安堵するのもつかの間、また電子音と激しいストリングスが絡み合ったり、King Crimson風のどヘビーなリフと抜けた感じのスキャットが・・・
 とか何とか、まさに変幻自在。
 ・・・締めはエレピと管楽器?が絡み合う混沌の中で幕。
 もー、グチャグチャ。
 ECMの作品とは全くイメージは異なりますが、とにもかくにもすさまじいアルバム。
 天才の本領発揮か、狂気の発出か。
 こりゃ、スゲーや。ホントに。
 あまり凄すぎて気楽に聞き流せないのが困ったものですが・・・
 なお、近年のCDには次作“Corações Futuristas” (1976)の一部がコンパイルされているようです。
 これまたとんでもない演奏・・・次へと続きます。




posted by H.A.