“Planos” (2005) Renato Motha, Patricia Lobato
Renato Motha (vocal, guitar, piano, trompete vocalizado, percussion) Patricia Lobato (vocal, percussion)
Esdra Ferreira (drums) 

プラーノス
ヘナート・モタ&パトリシア・ロバート
SPACE SHOWER MUSIC
2005-10-19


 ブラジルMinasの夫婦Duo。
 後に”Shahds” (2007)、“In Mantra” (2009)などの瞑想的な音楽の制作を始めますが、本作は“Dois Em Pessoa” (2003)などと同様に、素直なボッサ~ブラジリアンサウンド。
 Minasのアーティストということですが、本作では全編オーソドックスなボサノバ。
 それもJobim、Joao Gilbertoへの120%のリスペクトが感じられる音作り。
 全曲オリジナル曲はJobimの洗練された音の流れ。
 何曲かで弾かれるつつましやかなピアノは、Jobimそのままな音。
 ボイスは、Joao Gilberto的な力の抜けた優しい歌。
 オーソドックスな音の流れは、たくさんありそうな・・・と思ってしまいますが、何とも微妙ないいい声をしていらっしゃいます。
 Patricia Lobatoはウイスパー系ではありませんが、透明度の高い声の可憐系。
 それもその美しさが図抜けています。
 私が知る限り、近年のブラジルの透明度の高いキレイ系の女性ボーカリストは、Roberta SaGisele de Santiがツートップだと思っていますが、彼女らに並ぶような美しい声。
 上に上がると自然に裏返る、しっとり系の落ち着いた声、歌。
 静かに爪弾かれるギターと穏やかなグルーヴに、美しい女声と優しい男声。
 ヒーリング度最高。
 だから後の瞑想ミュージックに行ったのかどうかわわかりませんが、どこか安らかなところから聞こえてくる・・・そんな音。
 ”Shahds” (2007)、“In Mantra” (2009)などのマントラ系は変わった感じなのでちょっと・・・とお感じの向きには、この時期あたりの諸作をどうぞ。
 とても静かで心地よい、最上のボサノバ、ブラジリアンサウンド。
 さらにもっとまったりとして楽園度最高なのが“Antigas Cantigas” (1999)。
 どれもとても穏やかなトリップミュージック。 




posted by H.A.