“Satu” (1974) Edward Vesala
Edward Vesala (drums)
Terje Rypdal (guitar) Palle Danielsson (bass)
Tomasz Stańko (trumpet) Palle Mikkelborg (flugelhorn, trumpet)
Juhani Aaltonen (soprano, tenor sax, flute, alto flute) Tomasz Szukalski (soprano, tenor sax) Knut Riisnæs (flute, tenor sax) Torbjørn Sunde (trombone) Rolf Malm (bass clarinet) and strings

Satu
Edward Vesala
Ecm Import
2008-11-18


 フィンランドのドラマーEdward Vesalaの激しいジャズ。
 過激なギタートリオに、本作のリーダーも参加している超弩級に激烈な“Balladyna”(1975)Tomasz Stankoのポーリッシュの二管のメンバー、他のホーン陣。 
 予想通りに過激、上記のアルバム的激しさに、大きくフィーチャーされるTerje Rypdal的激しさが加わります。
 激烈プログレッシブロック・ジャズ“Odyssey” (1975) Terje Rypdalに近い時期でもあり、近い雰囲気かもしれません。
 LPレコードA面は長尺なバラード二曲。
 フリーなビートを出し続けるドラムと、不思議なメロディを奏で続けるホーンのアンサンブル。
 ま、ズルズルグチョグチョなギターがフロントを取りドカーンとくる場面もありますが・・・
 ビート感はジャズですが、不思議感たっぷりのアバンギャルドな音。
 二曲目のスタートはDuke Ellington?と思うようなホーンアンサンブルとテナーがうなるジャズバラード。
 ま、ギターがギュンギュンうなっているし、中盤はフリーになるのですが・・・
 フリーなドラムとジャズなPalle Danielssonのベースが繰り出すルバート風のビートと、激烈なサックス、ギター、トランペットがとてもカッコいいジャズな演奏。
 B面に移るとさらに不思議感がアップ。
 わかりやすいメロディはあるんだけども、妙に勇ましい系というか、変わっているというか・・・
 気がつけばホーン陣が叫ぶ激烈フリーへ・・・
 1970年代、冷戦真っただ中だったのでしょう。
 その時代、北欧、ポーランド、デンマーク、その他が交錯する妖しく激しいジャズ。
 凄い時代だったんだろうなあ・・・

※別のバンドですが、これまた凄い。


posted by H.A.