“Clareia” (2017) Sabrina Malheiros
Sabrina Malheiros (Vocals, Guitar)
Zé Carlos Santos (Acoustic Guitar) Kiko Continentino (Electric Piano, Synthesizer)
Alex Malheiros (Bass, Backing Vocals) Ian Moreira, Jakaré (Percussion)
Daniel Maunick (Programming, Synthesizer)
Marcelo Martins (Flutes), Leo Gandelman (Sax, Flute)

Clareia
Far Out Recordings
2017-07-28


 ブラジルのボーカリストSabrina Malheirosの最新作。
 バンドのメンバーはAzymuthの父上Alex Malheirosを含めて、十数年前のデビュー作“Equilibria” (2005)とほぼ同じ。
 プロデューサーも同じくIncognitoのファミリーのDaniel Maunick。
 ってな感じで、こちらも変わらないブラジリアンIncognitoなダンサブル・ブラジリアンファンク。
 冒頭から1980年代にタイムスリップしたかのような、ブリティッシュファンク、あるいはAORな音。
 チョッパーベースにタイトなドラム、フルートの涼し気な響きにクールな歌声、ギターのカッティングに少々懐かし気なシンセサイザーの音。
 “New Morning” (2008)に比べると、サウンドはよりシンプルになり、デビューアルバム“Equilibria” (2005)に戻ったようにも感じます。
 そちらよりもデジタルっぽさは薄くなりましたが、デビュー時十数年から基本的なサウンドは変わりません。
 少々悲し気でキャッチーなメロディもそのまま。
一度聞いただけで頭に残るほどの強烈な美メロはないにせよ、捨て曲なしの名曲揃いなことも、どのアルバムも共通。
 ちょっとビートを落としてルーズな音作りにすると、郷愁感が強くなって、もっと今風のブラジルっぽく浮遊感の強い音になるのかもしれませんが、ま、このタイトな感じがこの人の色合いなのでしょう。
 Incognitoもさることながら、“Night-Birds” (1982) Shakatak を想い起こしてしまうのは、ブリティッシュファンクの色合いゆえ。
 ま、あちらもブラジルの香りもあったので通じる音になるのは必然なのですかね。
 ってな感じで、あの時代のオシャレでバブリーな懐かしいような空気感。
 この時代、希少・・・なのかな?




posted by H.A.