“Rimanceiro” (2013) Sergio Santos
Sergio Santos (voice, guitar)
Sílvio D’Amico (guitar)
ブラジル、ミナスのシンガーソングライターSergio Santosの静かなMPB作品。
アフリカンなエスニックテイスト、ブラジリアンジャジーなテイストなど、いろいろな作品がありますが、本作はギターと声のみの静かなアルバム。
どれもそれぞれにカッコいいのですが、やはりこのフォーマットは特別な色合い。
“Ao Vivo 100ª Apresentação” (1983) João Bosco、”Durango Kid”(1993) Toninho Horta、“João Voz é Violão” (2000) João Gilberto、“Rosa" (2006) Rosa Passos、“Cancao da Impermanencia” (2016) Guinga、その他諸々、たくさんの名品があります。
本作はギターが二本ですが、同じく素晴らしい作品。
João Bosco、Toninho Horta作品よりは静かだけども、他の上記作品よりも明度や躍動感は強め。
ギターはアルペジオ中心の静かで柔らかな音使い。
ボサノバのビートは数曲のみで、フォルクローレっぽさが漂うミナス的な音の流れ。
弾き語りではなく二台のギターの微妙な絡み合いが、強い浮遊感を醸し出していると思います。
フワフワとした柔らかい音を背景にした優し気な歌。
楽曲はいつものときおりアフリカンな空気を感じる、柔らかなブラジリアンメロディのオリジナル曲。
João GilbertoやRosa Passosのような沈んだ凄みはないけども、ナチュラルで瑞々しい優しい音。
これだけサラリとしていて、普通に聞こえて、それでも何となく引っ掛かる奥の深そうな音もなかなかないように思います。
André Mehmariとの共演やアフリカンな色合いもいいのだけども、この編成は特別、とてもカッコいいと思います。
この人の作品はどれも名作。
・・・なのですが、廃盤になるのが早くて・・・
posted by H.A.