“Iô Sô” (2007) Sergio Santos
Sérgio Santos (voice, guitar)
André Mehmari (piano) Rodolfo Stroeter (bass) Tutty Moreno (drums) 
Andrea Ernest Dias (flute) Marcos Suzano (percussion) Sílvio D’Amico (guitar)
Dori Caymmi, Joyce (voice) and Strings

Io So
Sergio Santos
Biscoito Fino
2007-10-01


 ブラジル、ミナスのシンガーソングライターSergio Santosのアフリカ風味も混ざるMPB作品。
 本作も“Áfrico” (2002)、“Sergio Santos” (2004)に引き続きAndré MehmariJoyceバンドがサポート。
 但し、“Áfrico” (2002) と同様に半数ぐらいの楽曲のみ。
 “Sergio Santos” (2004)の洗練を少々“Áfrico” (2002)の方向に戻し、洗練とエスニックのちょうどいいバランス、といったところでしょうか。
 いきなりDori Caymmiのボイスが登場し、御大Joyceも参加しています。
 数曲、ストリングスオーケストラも参加し、布陣は豪華です。
 それでも本作、上記作品に比べて静かで穏やかです。
 涼し気なギターと静かなパーカッションを中心とした演奏だからでしょうかね。
 André Mehmariのピアノもしっかりフィーチャーされていて、Joyceさんの参加曲はやたら元気ですが・・・
 楽曲はいつも通りのオリジナル曲中心。
 アフリカンな空気感が漂うブラジリアンな音。
 “Áfrico” (2002)と同様、リオデジャネイロの直球なサンバ、ボッサなリズムはあまり出てきません。
 それがミナスな音の特徴のひとつと言われればそうなのかもしれません。
 もちろん、南米あるいはミナス特有の浮遊感とそこはかとない哀愁、郷愁感が全編を覆い、優し気な歌声はここまでの諸作通り。
 但し、少々しっとり系、穏やかな楽園ムード。
 このくらいクールダウンした感じの方が、優し気なボイスにフィットしているように感じるし、陰影も出て、私的には好み。
 リゾートのビーチの夕暮れ、あるいは、夏のトワイライト~少し熱が落ちた夜にピッタリした音、ですね。




posted by H.A.